養老乃瀧(居酒屋チェーン)— FC調査データ
データ収集日: 2026-04-05
1. FC本部・企業情報
| 項目 | データ | ソース |
|---|---|---|
| 会社名 | 養老乃瀧株式会社 | https://www.yoronotaki.co.jp/corporate/asboutus.html |
| 本社所在地 | 東京都豊島区西池袋1-10-15 | https://baseconnect.in/companies/ac61a9b8-1684-47e7-b93c-629cc8bad962 |
| 設立年 | 1961年6月(養老商事株式会社として) | https://ja.wikipedia.org/wiki/養老乃瀧 |
| 創業 | 1938年(長野県松本市) | https://ja.wikipedia.org/wiki/養老乃瀧 |
| 資本金 | 5,000万円 | https://baseconnect.in/companies/ac61a9b8-1684-47e7-b93c-629cc8bad962 |
| 上場 | 非上場 | — |
| 事業内容 | 居酒屋チェーン「養老乃瀧」をはじめ、「だんまや水産」「一軒め酒場」「韓激」等を運営 | https://www.yoronotaki.co.jp/corporate/businessarea.html |
| 公式サイト | https://www.yoronotaki.co.jp/ | — |
| FCサイト | https://www.yoronotaki.co.jp/franchisee/ | — |
ブランドの概要:
養老乃瀧は1966年に日本で最も早くFC方式を居酒屋業態に導入した「居酒屋フランチャイズの元祖」。かつて1,563店(2002年)を誇り業界最大手だったが、飲酒運転厳罰化・郊外店型ビジネスモデルの崩壊・競合増加により2025年時点で約180店まで縮小。近年は「だんまや水産」等の他ブランドを育成し多角化を進めるとともに、「養老乃瀧」ブランドのリブランディングに着手している。業界最古のFCノウハウを持つ一方で、衰退のV字回復が現在最大のテーマ。
2. 加盟条件・初期費用
初期費用内訳
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 加盟金 | 195万円(税別) | https://fc-owners.com/franchise/brand-detail?b=460 |
| 保障金 | 30万円(税別) | https://fc-owners.com/franchise/brand-detail?b=460 |
| 流動保証金 | 100万円(税別) | https://fc-owners.com/franchise/brand-detail?b=460 |
| 加盟賦課金 | 5万円(税別) | https://fc-owners.com/franchise/brand-detail?b=460 |
| 店舗取得・内装工事費(20坪) | 約1,700万円 | 20坪モデル、https://fc-owners.com/franchise/brand-detail?b=460 |
| **総開業資金(20坪の場合)** | **約1,930万円以上** | https://www.yoronotaki.co.jp/franchisee/ |
| 自己資金(目安) | 600万円以上 | 居酒屋FCの業界標準 |
開業形態は2種類:
1. 新規出店ケース: 自ら物件を見つけ、新たに店舗を立ち上げる
2. 既存店引き継ぎケース: 閉店・撤退店舗のオーナーから店舗・設備・固定客を丸ごと引き継ぐ。初期負担が軽く、最短1〜2ヶ月で開業可能
月間固定費内訳
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| ロイヤリティ | 要資料請求(公開情報なし) | 売上歩合型と推定されるが詳細非公開 |
| 食材・酒類仕入れ | 売上の30〜35%(推定) | 本部経由の物流サービス利用 |
| 家賃 | 月商の10〜15%(推定) | 立地によって大きく変動 |
| 人件費 | 月商の25〜30%(推定) | ホール・キッチンスタッフ |
| 水道光熱費 | 月商の5〜8%(推定) | 居酒屋業態は比較的高め |
| システム・その他 | 要資料請求 | ITシステム・受発注システム利用料 |
3. 店舗数・出店動向
| 年 | 店舗数 | 増減 |
|---|---|---|
| 1966年 | FC制度開始 | 居酒屋FC業界の草分け |
| 1980年代 | 約500店 | 郊外型居酒屋の急拡大期 |
| 1995年頃 | 約1,200店 | 全盛期前期 |
| 2002年 | 約1,563店 | 最盛期(業界最多店舗数) |
| 2005年 | 約900店 | 飲酒運転厳罰化(2002年)後に急速に減少 |
| 2010年 | 約500店 | 競合チェーン(和民・鳥貴族等)台頭で加速縮小 |
| 2015年 | 約300店 | 更なる整理統合 |
| 2020年 | 約200店 | コロナ禍が追い打ち |
| 2025年 | 約180店 | 最盛期比約9割減。「だんまや水産」等で多角化中 |
30年で9割減の衰退要因(東洋経済副社長インタビューより):
1. 飲酒運転厳罰化(2002年): 駐車場付き郊外立地に特化していた養老乃瀧は致命的な打撃を受けた。ライバルの居酒屋よりも郊外比率が高かったため被害が深刻
2. 競合チェーンの台頭: 白木屋・笑笑・和民・鳥貴族等が均一価格・エンタメ性で市場を席巻
3. オーナーの高齢化: FCオーナーの後継者がいないまま閉店する事例が続出
4. コロナ禍: 居酒屋業態への直撃
ソース: https://toyokeizai.net/articles/-/899393, https://ja.wikipedia.org/wiki/養老乃瀧
4. 収益モデル・オーナー収益の実態
モデルケース
| ケース | 月商 | 営業利益(推定) | オーナー年収(推定) |
|---|---|---|---|
| 繁盛店(都市部・好立地) | 400〜600万円 | 80〜120万円 | 960〜1,440万円 |
| 平均的な店舗 | 200〜350万円 | 20〜50万円 | 240〜600万円 |
| 低迷店(郊外・競合激化地域) | 100〜180万円 | ▲10〜10万円 | 赤字〜120万円 |
注記: 居酒屋業態の収益は立地と営業時間帯に大きく依存する。ロイヤリティの詳細が非公開のため、本部へ資料請求が必要。
損益分岐点
| 月商 | 状況 |
|---|---|
| 月商150万円以下 | 一般的に赤字圏(家賃・人件費・仕入れで固定費が重い) |
| 月商200〜250万円 | 損益分岐点ライン(20坪・普通立地の場合) |
| 月商300万円 | 黒字安定。オーナー手残りが月20〜30万円程度発生 |
| 月商500万円以上 | 高収益。多店舗展開や資産形成が現実的になる |
投資回収期間(推定):
ソース: https://fc-owners.com/franchise/brand-detail?b=460, https://gaisyoku.biz/article/story/yoronotaki/104/
5. 本部サポート体制
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| SVによる定期巡回 | 現場に即したオペレーション改善・接客指導・財務分析のアドバイス |
| 販促提案 | SVからの季節メニュー・キャンペーン提案 |
| 財務分析 | 財務状況の分析・助言(数字による経営改善指導) |
| 物流サービス | 食材・酒類・備品などの本部一括仕入れ・配送サービス |
| ITシステム | 受発注システムの提供(発注効率化) |
| 人材教育 | 経営者・従業員向けの教育研修プログラム |
複雑な組織構造:
地域のサブフランチャイズ本部(地区統括)→ 地区本部に属さないFC加盟店 → 直営店が混在する三層構造。これが品質管理のバラツキと情報伝達ロスの原因ともなっている。
ソース: https://fc-hikaku.net/yoronotaki_fc/1696, https://gaisyoku.biz/article/story/yoronotaki/108/
6. オーナー・加盟者の評判
ポジティブ傾向
ネガティブ傾向
ソース: https://fc-hikaku.net/yoronotaki_fc/1696, https://toyokeizai.net/articles/-/899393
7. 競合他社との比較
| FC名 | 初期投資 | ロイヤリティ | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 養老乃瀧 | 約1,930万円〜 | 要資料請求 | 居酒屋FC元祖。衰退からの復活を目指す老舗 |
| 鳥貴族 | 約3,000〜5,000万円 | 売上歩合 | 均一価格・若年層支持。業界成長株 |
| 和民(ワタミ) | 要資料請求 | 売上歩合 | 大手直営中心。FC比率は低い |
| 甘太郎 | 要資料請求 | 要資料請求 | 競合の居酒屋チェーン |
| 千年の宴 | 要資料請求 | 要資料請求 | ライバルチェーン(北海道中心) |
総評: 居酒屋FC市場で養老乃瀧は「コストは安いが、将来性への不安が最大の課題」というポジション。現在は「復活ブランド」として注目されているが、加盟の判断には慎重さが必要。
ソース: https://fc-hikaku.net/yoronotaki_fc/1696
8. リスク・撤退条件
| リスク | 度合い | 説明 | 対策 |
|---|---|---|---|
| ブランドの衰退継続 | 高 | 2002年から9割減という歴史的事実が示すリスク | 立地・客層・競合環境を徹底的に事前調査 |
| 若年層の居酒屋離れ | 高 | アルコール消費量減少と外食行動の変化 | 食事メニューの強化・ノンアルコール対応 |
| 既存オーナーの高齢化閉店 | 中 | ブランド全体の店舗数がさらに縮小する可能性 | 既存店引き継ぎ型で入るか、好立地を選ぶ |
| サブFC本部の品質格差 | 中 | 三層構造による品質管理のバラツキ | 加盟前に所属するサブFC本部の実績を確認 |
| コロナ的なパンデミックリスク | 高 | 飲食業態全般に共通のリスク | 居酒屋に特化しすぎない多角化を検討 |
撤退・中途解約:
失敗パターン:
1. 郊外立地での開業: 飲酒運転厳罰化の教訓を活かさず車客依存の立地で開業
2. ランチ・ノンアル需要の軽視: 夜の居酒屋需要だけに依存し、昼間や休日の来客を取り込めない
3. 価格訴求の失敗: 鳥貴族・居酒屋チェーンとの価格競争に巻き込まれ、利益率が低下
ソース: https://toyokeizai.net/articles/-/899393, https://kicks-blog.com/entry/2025/08/30/094303
9. 採用・人材要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 標準的な人員 | 店主(オーナー)+ホール2〜3名+キッチン1〜2名(20坪・週6営業の場合) |
| 必要スキル | 飲食経営経験または居酒屋での実務経験が望ましい(未経験者向け研修あり) |
| オーナー像 | 40〜60代の脱サラ独立・法人の新規事業として参入するケースが多い |
| 採用難リスク | 居酒屋業態は深夜帯のアルバイト確保が難しい。人材不足が最大の運営リスク |
| 教育制度 | SV指導+本部の経営者・従業員向け研修プログラム |
ソース: https://gaisyoku.biz/article/story/yoronotaki/108/
10. SNS・ブランド力
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド認知度 | 「養老乃瀧」の名は50代以上には高い認知度。40代以下への訴求力は低下傾向 |
| SNS活用状況 | 本部の公式SNSは運営されているが、積極的な拡散力は限定的 |
| ブランドイメージ | 「昭和の老舗居酒屋」「ノスタルジア」というイメージが強く、若者層への訴求が課題 |
| ブランドの強み | 「安心・馴染み」の感覚。地域の常連客に愛されるローカルな存在感 |
| 課題 | 全盛期の知名度と現在の実態(180店)のギャップ。ブランドの再定義が進行中 |
ソース: https://www.yoronotaki.co.jp/, https://toyokeizai.net/articles/-/899393
11. 市場環境・業界動向
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 居酒屋市場規模 | 外食産業全体は3兆円→24兆円に成長(50年間)。ただし居酒屋サブカテゴリは縮小傾向 |
| 若年層のアルコール離れ | 20代のアルコール消費量が減少。居酒屋への来客機会も低下 |
| 競合業態 | カフェ・ファミレス・バル・食堂型居酒屋(鳥貴族等)が中価格帯市場を侵食 |
| コロナ後の回復 | 2023〜2024年に外食市場は急速に回復。居酒屋業態も客数は戻りつつある |
| 復活のチャンス | 物価高を受けた外食への強い需要。「安い・ボリュームある」居酒屋の価値が再評価される可能性 |
| 養老乃瀧の再生路線 | 「だんまや水産」「一軒め酒場」等のブランドで多角化。「養老乃瀧」本体のリブランディング中 |
ソース: https://toyokeizai.net/articles/-/899393, https://shueisha.online/articles/-/164867
12. JFA加盟状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| JFA(日本フランチャイズチェーン協会)加盟 | 加盟状況は要確認(公式サイトからの直接確認が必要) |
| 歴史的背景 | 1966年のFC開始は日本の居酒屋FC業界最古。JFAとは長年の関係がある可能性が高い |
| 確認方法 | https://www.jfa-fc.or.jp/ の会員リストを確認、または本部へ直接問い合わせ |
ソース: https://www.jfa-fc.or.jp/
13. 融資・資金調達情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要自己資金(目安) | 600万円以上 |
| 初期投資総額 | 約1,930万円〜(20坪モデル) |
| 日本政策金融公庫 | 「新規開業・スタートアップ支援資金」の利用が一般的。居酒屋FCは審査実績豊富 |
| 融資上限の目安 | 総投資額の70%程度が融資対象(自己資金30%以上が目安) |
| 融資成功のポイント | 既存店引き継ぎ型は稼働実績・顧客基盤が評価されやすく、融資審査が通りやすい |
| 既存店引き継ぎ | 前オーナーとの引き継ぎ価格交渉・設備評価が重要。地銀との取引開始にも有利 |
ソース: https://www.jfc.go.jp/, https://fc-owners.com/franchise/brand-detail?b=460
参考ソース(15件以上)
1. https://www.yoronotaki.co.jp/ — 養老乃瀧グループ公式サイト
2. https://www.yoronotaki.co.jp/corporate/asboutus.html — 養老乃瀧会社概要
3. https://www.yoronotaki.co.jp/franchisee/ — 養老乃瀧フランチャイズ加盟募集
4. https://www.yoronotaki.co.jp/corporate/businessarea.html — 養老乃瀧事業領域
5. https://fc-owners.com/franchise/brand-detail?b=460 — FCオーナーズ:養老乃瀧事業詳細
6. https://fc-hikaku.net/yoronotaki_fc/1696 — フランチャイズ比較ネット:養老乃瀧分析
7. https://toyokeizai.net/articles/-/899393 — 東洋経済:養老乃瀧30年で9割減の要因
8. https://ja.wikipedia.org/wiki/養老乃瀧 — Wikipedia:養老乃瀧
9. https://gaisyoku.biz/article/story/yoronotaki/104/ — 外食.biz:養老乃瀧FC展開の歴史
10. https://gaisyoku.biz/article/story/yoronotaki/108/ — 外食.biz:養老乃瀧サポート体制
11. https://kicks-blog.com/entry/2025/08/30/094303 — 1,800店から180店への衰退分析
12. https://news.infoseek.co.jp/article/toyokeizai_20250830_899393/ — 東洋経済(Infoseek配信)
13. https://baseconnect.in/companies/ac61a9b8-1684-47e7-b93c-629cc8bad962 — Baseconnect:養老乃瀧企業情報
14. https://news.nissyoku.co.jp/restaurant/grs-189-0021 — 日本食糧新聞:養老乃瀧辛口評価
15. https://en-hyouban.com/company/10009265855/ — エン カイシャの評判:養老乃瀧
16. https://entrenet.jp/kw/養老乃瀧%20フランチャイズ/ — アントレ:養老乃瀧FC募集情報
17. https://www.jfa-fc.or.jp/ — 日本フランチャイズチェーン協会(JFA加盟状況確認)
18. https://www.jfc.go.jp/ — 日本政策金融公庫(融資情報)
補足メモ:養老乃瀧を検討する際の判断軸
加盟前に本部へ確認すべき事項(開示請求推奨):
| 確認項目 | 理由 |
|---|---|
| ロイヤリティの正確な算定方式と金額 | 公開情報が少なく要確認 |
| 中途解約時の違約金額と競業避止期間 | 撤退コストを事前に把握 |
| 所属するサブFC本部の財務・実績状況 | 三層構造での上位本部の安定性確認 |
| 直近3年間の開店・閉店数 | ブランドの現状をデータで確認 |
| 既存オーナーへの直接ヒアリング許可 | 実態の収益・サポート体制の確認 |
養老乃瀧に加盟すべきか否かの判断基準:
| 加盟を検討すべきケース | 加盟を慎重にすべきケース |
|---|---|
| 駅前・商業施設内の好立地物件を確保できる | 郊外・車依存の立地しか選択肢がない |
| 既存店の引き継ぎ案件(固定客あり)が対象 | 新規出店で1から集客する必要がある |
| 居酒屋業態の経験・人脈がある | 飲食業未経験で「老舗ブランド」目当てのみ |
| 養老乃瀧の衰退要因を理解した上での逆張り投資 | ブランドの過去の栄光に期待している |
「居酒屋FC元祖」の歴史的意義:
1966年に日本の居酒屋業態で初めてFC方式を導入した点は、ビジネス史的に評価されている。50年以上のFC運営ノウハウと物流体制は資産。ただし、市場環境の激変に適応できなかった教訓でもある。