さくら水産 — FC調査データ
データ収集日: 2026-04-05
1. FC本部・企業情報
| 項目 | データ | ソース |
|---|---|---|
| 会社名 | 株式会社テラケン | https://teraken.co.jp/company/ |
| 親会社 | 株式会社梅の花(東証スタンダード: 7605)の連結子会社 | https://www.ryutsuu.biz/strategy/l032848.html |
| 本社所在地 | 東京都千代田区鍛冶町1丁目9番11号 | https://teraken.co.jp/company/ |
| 設立年 | 1980年11月1日(昭和55年) | https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%B1%E3%83%B3 |
| 代表取締役 | 寺田 謙二(創業者) | https://teraken.co.jp/company/ |
| 資本金 | 1億円(旧: 3億725万円。梅の花傘下入り後に変動) | https://baseconnect.in/companies/110981b3-864e-4195-ba95-fe5bc95fd550 |
| 事業内容 | 居酒屋「さくら水産」「豊魚 豊肴」等の運営 | https://www.sakusui.jp/ |
| 店舗数 | 11店舗(2025年6月時点。最盛期は約160店舗) | https://end-reason.unij.co.jp/sakurasuisan/ |
| 現在の展開エリア | 東京都4店・埼玉県4店・千葉県2店・大阪府1店 | https://www.sakusui.jp/shop |
| ブランドキャッチ | 「海の幸をもっと身近に」(リブランディング後) | https://www.sakusui.jp/about |
ブランド概要
1995年に創業者・寺田謙二氏が1号店を東京に開店。「飯・卵・味噌汁食べ放題500円ランチ」「魚肉ソーセージ50円」「刺身200円台」という驚愕の激安価格でサラリーマン・学生を中心に爆発的人気を獲得。2000年代前半に約160店舗に拡大し、激安大衆居酒屋の象徴となった。2010年代以降は物価高騰・家飲みブーム・宴会需要の消滅により薄利多売モデルが崩壊。2019年に梅の花グループへの傘下入りを経て不採算店の大量閉鎖を実施。2025年時点で11店舗まで縮小し、現在は「高単価・鮮魚品質重視」への転換を図っている。
ソース: https://toyokeizai.net/articles/-/882511, https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%B1%E3%83%B3
2. 加盟条件・初期費用
> 重要: さくら水産は現在、新規フランチャイズ加盟店の募集を積極的に行っていない。
> 公式サイト・テラケン社へのヒアリングでも「出店の予定なし」という報道あり(東洋経済オンライン 2025年)。
> 以下の数値は過去の公開データおよび居酒屋FC業界標準値を基にした推定値。
初期費用内訳(推定・居酒屋FCモデル)
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 加盟金 | 300万円(税別) | 過去公開データ・業界標準 |
| 保証金 | 300万円(非課税・解約時返還) | — |
| 物件取得費(敷礼) | 100万〜400万円 | 物件による |
| 内装・設備工事費 | 1,500万〜3,000万円 | 坪単価50〜100万円想定 |
| 厨房設備 | 500万〜1,000万円 | 業務用冷蔵庫・鮮魚管理設備含む |
| 運転・仕入資金 | 300万〜500万円 | 開業初月の仕入・人件費 |
| **初期投資合計(推定)** | **約3,000万円〜5,500万円** | 物件規模・立地による |
月間固定費内訳(推定)
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| ロイヤリティ | 売上の3〜5% | 過去データ・業界推定 |
| 地代家賃 | 50万〜150万円 | 立地・規模による |
| 人件費 | 100万〜250万円 | 社員2名+アルバイト平均 |
| 食材仕入費 | 月商の30〜35% | 鮮魚・生鮮品の原価率 |
| 光熱費 | 20万〜40万円 | 水産系居酒屋は冷蔵コスト高 |
| **月額固定費合計** | **売上の70〜80%** | 薄利多売モデルの限界 |
ソース: https://toyokeizai.net/articles/-/882522, https://www.sakusui.jp/about, https://teraken.co.jp/company/
3. 店舗数・出店動向
| 年 | 店舗数 | 増減 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1995年 | 1 | 創業 | 東京に1号店オープン |
| 2000年代前半 | 約160 | 急拡大 | 激安ランチ・居酒屋で爆発的人気 |
| 2010年 | 約160 | ピーク | 最盛期 |
| 2015年 | 約80 | 半減 | 薄利多売モデルの限界が顕在化 |
| 2018年2〜3月 | 大量閉店 | 急減 | 投資ファンドへの売却後に不採算店一斉閉鎖 |
| 2019年5月 | 約39 | 継続減 | 梅の花グループ子会社化時点 |
| 2021年 | 約20 | 継続減 | コロナ禍で追い打ち |
| 2024年1月末 | 17 | 縮小 | 東京・埼玉・千葉・大阪・愛知で展開 |
| 2025年2月 | 13 | △4 | さらに縮小継続 |
| 2025年6月 | 11 | △2 | 現状。東京4・埼玉4・千葉2・大阪1 |
ソース: https://end-reason.unij.co.jp/sakurasuisan/, https://www.sakusui.jp/shop, https://toyokeizai.net/articles/-/882511
4. 収益モデル・オーナー収益の実態
モデルケース(最盛期モデル vs 現在)
| ケース | 月商 | 原価率 | ロイヤリティ | 人件費 | 家賃 | 月間営業利益 | オーナー年収換算 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 最盛期(薄利多売) | 500万円 | 40% | 5% | 30% | 10% | 約25万円 | 約300万円 |
| 現在(高単価モデル) | 350万円 | 32% | 3〜5% | 28% | 12% | 約70万円 | 約840万円 |
| 参考(失敗モデル) | 200万円 | 35% | 5% | 35% | 15% | 赤字 | 赤字 |
損益分岐点
| 月商 | 状況 | 備考 |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 赤字 | 固定費・人件費を賄えない |
| 250〜300万円 | 損益分岐点(推定) | 最低限の運営コストを回収できる水準 |
| 350万円以上 | 黒字 | オーナー手残りが発生するゾーン |
ソース: https://toyokeizai.net/articles/-/882511, https://syupo.com/en/
5. 本部サポート体制
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 産地直送配送網 | 提携漁港から各店舗への当日配送インフラ(高鮮度維持が差別化の核) |
| 梅の花グループ調達 | 親会社の食材調達・セントラルキッチン活用によるコスト最適化 |
| 店舗再生ノウハウ | 「さくら水産」から「豊魚 豊肴」等の高単価新ブランドへの転換スクラップ&ビルド支援 |
| DX活用 | モバイルオーダー導入によるホール人件費の削減サポート |
| 料理レシピ・品質管理 | 鮮魚調理の標準化・品質管理マニュアル提供 |
| 現状の新規支援 | **新規加盟店向けの本格的なFCパッケージは現在提供していない(要確認)** |
ソース: https://www.sakusui.jp/, https://teraken.co.jp/
6. オーナー・加盟者の評判
ポジティブな声
ネガティブな声
ソース: https://toyokeizai.net/articles/-/882511, https://www.j-cast.com/trend/2021/11/26425822.html, https://chama-guruman.com/659/
7. 競合他社との比較
| FC名 | 業態 | 初期投資 | ロイヤリティ | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| **さくら水産** | 海鮮居酒屋 | 3,000〜5,500万円 | 3〜5% | 鮮魚・産直・ブランド再生中 |
| 鳥貴族 | 均一価格居酒屋 | 1,800〜2,500万円 | 2% | 均一価格・若年層・徹底コスト管理で生き残り |
| 磯丸水産 | 海鮮居酒屋 | 要確認 | 要確認 | 24時間営業・炭火焼き海鮮の専門性 |
| 庄や(大庄) | 総合居酒屋 | 2,000万〜 | 3〜5% | 総合型。業界老舗 |
| 個人経営海鮮居酒屋 | 個人店 | 1,000〜3,000万円 | なし | 地域密着・独自性。ただし仕入コスト高 |
ソース: https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2506/11/news019.html
8. リスク・撤退条件
リスク一覧
| リスク | 深刻度 | 対策 |
|---|---|---|
| 水産資源の高騰・枯渇 | 高 | 世界的な水産資源争奪と円安による輸入魚の高騰。仕入れコストの安定化が困難 |
| 宴会文化の衰退 | 高 | 忘年会・新年会等の大型需要が構造的に回復しない。平日売上の維持が課題 |
| 激安イメージの固定化 | 中 | 高単価化への転換に顧客の心理的抵抗が強い。新客獲得に時間がかかる |
| 鳥貴族等競合の台頭 | 中 | 均一価格・高品質管理の競合に対して差別化を維持できるか |
| 店舗設備の老朽化 | 中 | 残存11店舗も老朽化が進んでいる。改装投資の原資が限られる |
| 親会社(梅の花)の方針変更 | 低 | 梅の花グループの経営戦略が変わった場合のブランド存続リスク |
撤退・解約条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 契約期間 | 5年(過去データ)。現在の募集条件は要確認 |
| 中途解約 | 解約時に違約金が発生(契約内容による) |
| 競業避止 | 契約終了後2年間は同業種(居酒屋・飲食業)への参入禁止条項あり(過去データ) |
| 撤退費用 | 内装撤去費・原状回復費が追加で発生(物件契約次第で数百万円規模) |
過去の失敗パターン
| パターン | 説明 | 頻度 |
|---|---|---|
| 薄利多売モデルの崩壊 | 物価高騰・人件費上昇により「安く大量に」が維持できず赤字化 | 高(大量閉店の主因) |
| 老朽化による顧客離反 | 設備・内装が古くなっても改装資金が出ず、清潔感が失われた | 高 |
| 宴会需要の消滅 | コロナ禍・働き方改革で宴会収入がなくなり、収益の柱を失う | 高 |
| 「激安を超えられない」ブランド | 価格を上げると客が逃げ、下げると赤字という板挟み | 中 |
ソース: https://toyokeizai.net/articles/-/882511, https://nova11.conohawing.com/sakura/, https://www.kicks-blog.com/entry/2025/06/09/082135
9. 採用・人材要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要人員 | 社員2名(料理長・ホール責任者)+アルバイト数名 |
| 求める適性 | 鮮魚の扱いに抵抗がない方・サービス精神・体力 |
| 調理技術 | 刺身の仕込み・魚の目利きができるプロ調理師が理想的 |
| 採用難易度 | 鮮魚扱いスキルのある調理師の採用が特に困難 |
| 人材育成 | 梅の花グループ内での人材流動・調理技術継承プログラム |
ソース: https://teraken.co.jp/
10. SNS・ブランド力
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド認知度 | 中高年層(40〜60代)における知名度は依然高い。「さくすい」の愛称 |
| SNS状況 | 大量閉店ニュースがSNSで拡散。ブランド再生への注目が継続 |
| メディア露出 | 東洋経済オンライン・ITmedia等のビジネスメディアで「衰退事例」として多数取り上げ |
| 公式サイト | https://www.sakusui.jp/ — 店舗情報・メニューを掲載 |
| X(旧Twitter)反応 | 「さくら水産」の閉店・復活ニュースはトレンド入りするほどの関心度 |
ソース: https://www.sakusui.jp/, https://nova11.conohawing.com/sakura/
11. 市場環境・業界動向
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 居酒屋市場規模 | 約1.5〜2兆円(2024年推計。コロナ前の8割程度まで回復) |
| 業界トレンド | 総合居酒屋の衰退 vs 専門店(海鮮・焼鳥・ホルモン)への特化 |
| 生き残り戦略 | 鳥貴族(均一価格)・磯丸水産(24時間・炭火)等の専門特化型が生き残り |
| さくら水産の課題 | 激安イメージの払拭 vs 高単価化による客層の転換。既存ファンの喪失リスク |
| インバウンド機会 | 訪日外国人の和食・海鮮需要は旺盛。立地次第でインバウンド集客が可能 |
| 物価高騰の影響 | 食材費・光熱費・人件費の全方位的な上昇が外食産業全体を直撃 |
ソース: https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2506/11/news019.html, https://toyokeizai.net/articles/-/882522
12. JFA加盟状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| JFA加盟 | 確認中(過去データでは正会員またはテラケンとして加盟との記録あり) |
| 現状 | 現在は新規FC募集を停止しており、JFA加盟事業者としての活動は限定的と思われる |
| 親会社 | 梅の花(株式会社梅の花)は飲食業界の業界団体に参加 |
ソース: https://www.jfa-fc.or.jp/
13. 融資・資金調達情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要自己資金 | 1,000万円〜1,500万円(初期投資3,000〜5,500万円に対して30%以上が目安) |
| 初期投資総額 | 約3,000万円〜5,500万円(物件・内装・設備・運転資金込み) |
| 日本政策金融公庫 | 居酒屋FCとしての創業融資は申請可能だが、さくら水産は現在募集停止のため新規申請が難しい状況 |
| 融資審査ポイント | 水産仕入れルートの安定性・立地の集客力・オーナーの飲食業経験が重要。物価高騰下では審査が厳しくなる傾向 |
| 現状の注意 | 新規FC加盟が停止しているため、融資以前に「加盟機会の有無」を確認することが先決 |
| 既存店オーナー | 現存11店舗のオーナーは梅の花グループのサポートを受けつつ運営継続 |
ソース: https://www.jfc.go.jp/, https://teraken.co.jp/company/
参考ソース
1. https://teraken.co.jp/company/ — 株式会社テラケン会社概要
2. https://www.sakusui.jp/ — さくら水産公式サイト
3. https://www.sakusui.jp/shop — 店舗一覧(2025年時点)
4. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%A9%E3%82%B1%E3%83%B3 — テラケン Wikipedia
5. https://www.ryutsuu.biz/strategy/l032848.html — 梅の花によるテラケン子会社化ニュース
6. https://baseconnect.in/companies/110981b3-864e-4195-ba95-fe5bc95fd550 — テラケン企業情報
7. https://toyokeizai.net/articles/-/882511 — 東洋経済: さくら水産衰退の理由
8. https://toyokeizai.net/articles/-/882522 — 東洋経済: 高価格シフトで店舗激減
9. https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2506/11/news019.html — ITmedia: 鳥貴族との比較
10. https://end-reason.unij.co.jp/sakurasuisan/ — 閉店ラッシュ理由の詳細解説
11. https://nova11.conohawing.com/sakura/ — 衰退の真因分析
12. https://chama-guruman.com/659/ — 閉店ラッシュの経緯と復活への一手
13. https://www.j-cast.com/trend/2021/11/26425822.html — 店舗激減報道2021年
14. https://nlab.itmedia.co.jp/cont/articles/3289248/ — 赤字継続の報道
15. https://www.kicks-blog.com/entry/2025/06/09/082135 — 11店舗に残った真因分析
16. https://www.jfa-fc.or.jp/ — 日本フランチャイズチェーン協会
17. https://www.jfc.go.jp/ — 日本政策金融公庫
14. さくら水産の衰退から学ぶ教訓
激安モデル崩壊の経緯
さくら水産の「薄利多売・激安」ビジネスモデルはバブル後の価値観に完璧にマッチしていた。しかし下記の構造変化により崩壊した。
| 変化要因 | 内容 | さくら水産への影響 |
|---|---|---|
| 物価高騰 | 水産資源の減少・円安・エネルギー高騰 | 仕入れコストが上昇し激安価格を維持できなくなった |
| 家飲みの普及 | コンビニ飲料・スーパーの総菜の充実 | 「外で飲む」理由が弱くなった |
| 働き方改革 | 残業禁止・宴会文化の消滅 | 収益の柱だった大人数宴会需要が激減 |
| 若者の酒離れ | Z世代のノンアルコール志向 | 居酒屋全体の市場が縮小 |
| 設備老朽化 | 1990〜2000年代開業店舗の陳腐化 | 改装費用を用意できず廃業を選択 |
鳥貴族が生き残った理由との比較
鳥貴族は「均一価格(2023年まで280円)」「焼鳥専門」「高い標準化」で生き残った。さくら水産との決定的な差は、「専門性」と「コスト構造の徹底管理」にあった。
| 比較項目 | さくら水産 | 鳥貴族 |
|---|---|---|
| 専門性 | 海産物「全般」(広すぎた) | 焼鳥「一本」(絞り込み成功) |
| 価格戦略 | 激安→高価格への転換(失敗) | 均一価格の維持(信頼) |
| コスト管理 | 鮮魚ロスが多く管理困難 | 焼鳥に特化して標準化 |
| FC戦略 | 乱立気味の多店舗展開 | 厳格なQSC管理 |
ソース: https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2506/11/news019.html
現在のさくら水産に加盟を検討する場合の注意点
1. FC新規募集は実質停止中: 現在テラケン社は「出店の予定なし」と報道されており、新規加盟の機会はほぼない
2. 残存11店舗は優良立地のみ: 生き残った店舗は厳選された立地で安定している
3. 投資判断の際は「ブランド価値」を冷静に評価: 中高年層への認知度はあるが、新規客獲得力は弱い
4. 鮮魚専門店として再定義するなら: 産地直送インフラは本物。「さくら水産」ブランドを活用した高単価化は理論上は可能
ソース: https://toyokeizai.net/articles/-/882522, https://www.sakusui.jp/about