イタリアン・トマト — FC調査データ
データ収集日: 2026-04-05
1. FC本部・企業情報
| 項目 | データ | ソース |
|---|---|---|
| 会社名 | 株式会社イタリアントマト (Italian Tomato Co., Ltd.) | https://www.italiantomato.co.jp/company/ |
| 本社所在地 | 東京都品川区東品川4-12-4 品川シーサイドパークタワー | 公式サイト |
| 設立年 | 1987年(創業1978年、株式会社ワールドグローリーとして) | Wikipedia |
| 代表取締役 | 非公開(2024年1月以降の体制変更後) | - |
| 資本金 | 1,000万円 | 公式サイト |
| 売上高 | 35億6,000万円(2023年2月期) ※営業損益1億7,000万円の赤字 | 東京商工リサーチ |
| 事業内容 | カフェ・レストラン・洋菓子製造販売・フランチャイズ事業 | 公式サイト |
| 親会社 | キーコーヒー株式会社(売却交渉中→2024年10月売却中止) | 日本経済新聞 |
| 買収打診先 | 株式会社日本共創プラットフォーム(JPiX)※2024年1月交渉→10月解約 | PRTimes |
| 国内店舗数 | 約100〜109店舗(2023年11月末時点) | 東京商工リサーチ |
| 海外展開 | 香港37店舗(ケーキショップ) | JPiXプレスリリース |
| TEL(FC担当) | 03-6712-9253(開発指導本部) | 公式サイト |
ブランド概要:
1978年東京・八王子での創業以来、本格イタリア料理とアメリカンサイズの大きなケーキで一世を風靡した老舗カフェチェーン。ピーク時には国内外で350店超を展開したが、スターバックス・ドトールなど大手カフェチェーンとの競合激化と業績不振により急速に縮小。2024年1月、親会社キーコーヒーが業績不振を理由に投資会社JPiXへの売却を発表したが、同年10月に売却中止(クロージング条件が未達)となった。現在もキーコーヒー傘下で再建模索中。
2. 加盟条件・初期費用
重要事項
> 2025年〜2026年時点でFC新規オーナー募集を一時休止している情報がある。最新状況は本部への直接問い合わせが必須。
初期費用内訳(参考:過去の公開情報ベース)
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 加盟金(1店舗目) | 約300万円 | 店長研修費等含む |
| 加盟金(2店舗目) | 200万円 | 減額制度 |
| 加盟金(3店舗目以降) | 150万円 | 減額制度 |
| 保証金 | 200万円 | 契約終了時返還 |
| 研修費 | 110万円 | 直営店4週間研修 |
| **契約時支払い合計** | **約610万円〜** | 物件取得費別 |
| 店舗内外装工事費 | 2,000万円〜4,000万円 | 立地・規模による |
| 厨房機器・什器備品 | 500万円〜1,000万円 | 標準的な30坪店 |
| 運転資金 | 300万円〜500万円 | 目安 |
| **初期投資総額** | **約3,500万円〜5,000万円** | 30坪規模の標準店目安 |
月間固定費内訳
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| ロイヤリティ | 売上の3% | 歩合方式 |
| 広告分担金 | 売上の1% | - |
| 食材仕入れ(本部一括) | 売上の約35% | 自社工場からの配送 |
| 合計本部関連費 | 売上の約39% | 要資料請求 |
契約期間: 5年(更新制)
3. 店舗数・出店動向
| 年 | 店舗数(国内) | 海外 | 増減・備考 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | 328 | 28 | ピーク時(合計356店) |
| 2010年 | 約250 | - | 縮小開始 |
| 2016年 | 267 | 50 | 合計317店 |
| 2018年 | 218 | 44 | 合計262店 |
| 2020年 | 約150 | - | コロナ禍で加速 |
| 2023年11月 | 109 | 37(香港) | 合計146店 |
| 2024年 | 約100〜 | - | 池袋サンシャインアルタなどリニューアル出店継続 |
| 2025年 | 安定維持(縮小傾向) | - | 品川シーサイドフォレスト新規出店予定 |
縮小背景:
4. 収益モデル・オーナー収益の実態
モデルケース(30坪・月商700万円店舗の場合)
| ケース | 月商 | 営業利益 | オーナー年収(推定) |
|---|---|---|---|
| 好調店(駅前・商業施設内) | 700万円 | 130万円 | 1,560万円 |
| 標準店(SC内) | 500万円 | 70万円 | 840万円 |
| 苦戦店(競合多数エリア) | 300万円 | ▲10万円 | 赤字 |
月商700万円の収支モデル詳細
| 費目 | 金額 | 比率 |
|---|---|---|
| 売上 | 700万円 | 100% |
| 原価(食材・自社工場仕入) | 245万円 | 35% |
| ロイヤリティ(3%) | 21万円 | 3% |
| 広告分担金(1%) | 7万円 | 1% |
| 人件費 | 147万円 | 21% |
| 家賃・共益費 | 77万円 | 11% |
| 水道光熱費 | 50万円 | 7.1% |
| その他(消耗品・雑費等) | 23万円 | 3.3% |
| **店舗利益(オーナー取分)** | **130万円** | **18.6%** |
損益分岐点
| 月商 | 状況 |
|---|---|
| 300万円以下 | 赤字(固定費圧迫) |
| 約400万〜450万円 | 損益分岐点(固定費構造による) |
| 500万円 | 月利益50〜70万円(年収600〜840万円水準) |
| 700万円以上 | 安定黒字(年収1,000万円超) |
投資回収期間
| 区分 | 期間 | 備考 |
|---|---|---|
| 好調店 | 3年〜4年 | 高立地・高客単価 |
| 標準的 | 4年〜6年 | カフェ業態平均 |
| 現実的 | 5年〜7年 | 競合対応コスト考慮 |
5. 本部サポート体制
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開業前研修 | 直営店での4週間実務研修(QSC管理・POS操作・調理・接客) |
| 店舗設計支援 | ブランドイメージに即したキッチン動線・内外装の設計提案 |
| 食材供給 | 本部一括仕入れ+自社工場配送(生ケーキ・パスタソース等)。セントラルキッチン機能による品質統一 |
| SV定期巡回 | 売上分析・接客レベルチェック・新メニュー導入支援 |
| 季節メニュー開発 | 季節限定ケーキ・パスタ等の本部一括開発・供給 |
| 開業支援 | 本部作成の事業計画書による融資交渉サポート |
| 本部規模感 | キーコーヒーグループの物流・仕入れネットワークを活用 |
6. オーナー・加盟者の評判
ポジティブな声
ネガティブな声・問題点
7. 競合他社との比較
| FC名 | 初期投資 | ロイヤリティ | 主力商品 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| **イタリアン・トマト** | **3,500万〜5,000万円** | **3%+広告1%** | **ケーキ・パスタ** | **老舗スイーツブランド・縮小中** |
| サンマルクカフェ | 2,500万〜4,000万円 | 5%程度 | チョコクロ・パン | ベーカリー機能・清潔感 |
| プロント | 3,000万〜5,000万円 | 5%程度 | コーヒー・昼夜二毛作 | 昼カフェ・夜バーの二毛作 |
| ドトールコーヒー | 1,000万〜2,500万円 | 3〜5% | コーヒー・軽食 | 低価格・高回転型 |
| コメダ珈琲店 | 2,500万〜3,500万円 | 3〜5% | モーニング・あんこう | 滞在型・地域密着 |
8. リスク・撤退条件
主なリスク
| リスク | 度合い | 内容 | 対策 |
|---|---|---|---|
| 本部経営リスク | 高 | 親会社キーコーヒーが売却を検討するほどの業績不振。本部自体の安定性に疑問符 | 契約前に本部の財務状況・経営方針を徹底確認 |
| 競合激化 | 高 | スタバ・ドトール・コンビニカフェ等との競争激化で客数減少リスク | 商圏内競合調査の徹底 |
| 原材料費高騰 | 中 | 卵・乳製品・小麦等スイーツ主要原材料の価格変動 | 本部一括仕入れによるリスク軽減 |
| 商業施設依存リスク | 中 | SC内出店の場合、施設全体の集客力低下が直撃 | 複数集客チャネルの確保 |
| 内装老朽化 | 中 | 定期的な改装投資が必要 | 開業前に改装サイクルと費用を確認 |
撤退・解約条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 契約期間 | 5年(中途解約時には違約金が発生) |
| 中途解約違約金 | 残契約期間に応じた一定額(要資料請求) |
| 競業避止義務 | 解約後一定期間・エリア内での同業態開業制限あり(一般的なFC契約と同様) |
| 原状回復義務 | 看板・内装の撤去・原状回復義務あり |
失敗パターン
| パターン | 説明 | 頻度 |
|---|---|---|
| 立地選定ミス | 競合カフェ多数エリアでの開業、集客不足が慢性化 | 高 |
| 近隣コンセプトカフェ開業 | インスタ映えする新業態カフェに顧客が流れる | 中 |
| ランチ客の取りこぼし | パスタ提供スピードが遅くランチピークを逃す | 中 |
| 本部変更による方針転換 | 親会社交代に伴うブランド方針の変更リスク | 現在進行形 |
9. 採用・人材要件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要人員 | 標準30坪店:パート・アルバイト5〜8名程度 |
| オーナー適性 | 接客・飲食経験あると有利。ケーキ・スイーツへの愛着、地域密着型コミュニティ構築力 |
| 技術的スキル | 調理は本部マニュアル完備で未経験可。盛り付け・デコレーションセンスがあると有利 |
| 資格 | 食品衛生責任者・防火管理者(要取得) |
| 採用難易度 | カフェスタッフのため比較的採用しやすいが、深夜・早朝不要の業態 |
10. SNS・ブランド力
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 認知度 | 40代〜60代を中心に高認知。若年層への訴求は弱化傾向 |
| 季節ケーキのビジュアルがSNS映えし、一定の投稿が見られる | |
| 食べログ評価 | 全国86店舗が掲載。総合3.0〜3.5程度(店舗格差あり) |
| Cake.jp評価 | 評価4.63点(121件)と通販ケーキへの評判は高い |
| ブランドカラー | 赤と緑のイタリア国旗カラー。老舗感・本格感を演出 |
| SNS戦略の弱点 | 公式SNSの発信が限定的。競合カフェへのデジタル競争力は劣る |
| キャッチコピー | 「本場イタリアの味と、ヨーロッパの風を運ぶカフェ」 |
11. 市場環境・業界動向
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 国内カフェ市場規模 | 約2兆円規模(喫茶・カフェ業態全体) |
| 2024〜2025年トレンド | 売上が前年同月比105〜110%と回復基調。ただし客数は未回復で客単価上昇が主因 |
| 値上げ動向 | スタバ・タリーズ・ドトールが相次いで値上げ。低価格志向の一部顧客がコンビニコーヒーへ流出 |
| 将来見通し | 富士経済調査:2029年の国内カフェ店舗数は2024年比で約7%減(55,000店舗)の見通し |
| テイクアウト需要 | ケーキ販売(テイクアウト)があるため、コロナ禍以降も一定の収益源確保が可能 |
| イタリアン・トマトの課題 | 競合大手とのブランド格差が拡大。縮小傾向の中での差別化・再生が最大の課題 |
12. JFA加盟状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| JFA加盟 | JFA正会員(株式会社イタリアントマトとして) |
| 加盟の意義 | フランチャイズ取引の標準化・適正化ルールの遵守。加盟店保護規定の適用 |
| 確認方法 | 日本フランチャイズチェーン協会加盟リスト(https://www.jfa-fc.or.jp/)にて確認可 |
13. 融資・資金調達情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要自己資金 | 最低500万円〜1,000万円以上(初期投資3,500〜5,000万円に対して) |
| 日本政策金融公庫 | カフェ業態FCとして創業融資対象。本部作成の事業計画書で融資交渉可能 |
| 融資目安額 | 自己資金の3〜4倍程度(1,500〜4,000万円規模の融資が目安) |
| 地方銀行・信用金庫 | 商業施設内出店の場合、施設の入居実績が信用補完になる |
| 注意事項 | 本部自体の業績不振(赤字)が融資審査で不利要因になる可能性。金融機関への本部情報の説明が重要 |
| 補助金 | 飲食店設備導入の中小企業補助金(ものづくり補助金等)の活用を検討 |
参考ソース
3. 東京商工リサーチ「イタリアントマト、10年で100店舗以上を閉鎖」
5. 日本経済新聞「キーコーヒー、イタリアントマト売却を中止」
6. JPiX プレスリリース「株式会社イタリアントマトの株式譲受に関するお知らせ」
8. フランチャイズの窓口:イタリアン・トマトカフェジュニア
10. サイゾーウーマン「業績不振で売却【イタリアントマト】」
11. フランチャイズWEBリポート:イタリアントマトカフェジュニア
12. ameblo「FC訴訟イタリアントマト被害者連絡会」
15. カフェ業界動向(2025年版)
17. 日本政策金融公庫 創業融資
補足情報:イタリアン・トマトの今後の見通しと加盟検討時の留意点
本部経営の現状と見通し(2025年〜2026年)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 財務状況 | 2023年2月期に営業損益1億7,000万円の赤字。売上高35億6,000万円にとどまる |
| 売却交渉の経緯 | 2024年1月にキーコーヒーがJPiX(日本共創プラットフォーム)への売却を発表 → 同年10月に「クロージング条件未達」を理由に売却中止 |
| キーコーヒーの方針 | 売却中止後の今後について「保有継続か新たな売却先を探すか未定」と発表。経営改革の行方が不透明 |
| 再建の方向性 | セルフサービス業態(Cafe Jr.)へのシフト、香港ケーキショップ(37店舗)など海外事業の維持、旗艦店のリニューアル出店を継続 |
FC加盟を検討する際の重要チェックリスト
1. 本部の最新財務状況の確認 — 赤字体質からの回復状況・経営陣の体制変更を最新情報で確認すること
2. FC訴訟・被害者連絡会の内容確認 — 過去のFC加盟者トラブルの詳細と現在の改善状況を本部に確認すること
3. 募集再開状況の確認 — 現時点での新規FCオーナー募集が再開されているかを本部に直接問い合わせること(電話:03-6712-9253)
4. 商圏内競合の徹底調査 — スターバックス・ドトール・コメダ珈琲・サンマルクカフェ等との競合状況を現地で確認すること
5. 契約書の法的確認 — 10年・5年等の長期契約に含まれる違約金・競業避止・改装義務条項を弁護士レビューで確認すること
6. 本部変更リスクの許容 — 親会社が変更になった場合の方針転換リスクをどこまで許容できるかを判断すること
キーコーヒーグループ内でのポジション変化
| 時期 | 状況 |
|---|---|
| 創業〜2000年代 | キーコーヒーの重要な収益事業として安定展開 |
| 2010年代 | カフェ競争激化により縮小傾向。グループ内での位置づけが変化 |
| 2023年 | 業績不振を理由に売却対象として位置づけられる |
| 2024年1月 | JPiXへの売却交渉開始を公表 |
| 2024年10月 | 売却交渉中止。引き続きキーコーヒー傘下で再建を模索 |
| 2025年〜 | 新ロゴ・旗艦店リニューアル等で再生を図るが不透明感が残る |