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フランチャイズ通信簿 編集部

「店舗ゼロ・初期費用77万円」でリフォームFCを始める現実——住宅修理・水回り再生FCの落とし穴と成功条件【2026年版】

「店舗ゼロ・初期費用77万円」でリフォームFCを始める現実——住宅修理・水回り再生FCの落とし穴と成功条件【2026年版】
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「飲食はリスクが高すぎる。フィットネスは初期費用が大きすぎる。でも独立はしたい——そう思ったとき、初めて住宅リフォーム系FCを調べ始めました」

こういう経路でリフォームFC加盟を検討する人は少なくない。確かに、飲食FCの初期費用が数千万円になるのに対し、住宅修理・リフォーム系FCには「初期費用77万円〜」「加盟金0円プランあり」「店舗不要・1人開業可能」といった、一見ハードルの低いモデルが存在する。

では実際のところ、こうしたFCに加盟して稼げるのか。初期費用が安ければ安いほどいいのか。「住宅」という確実な需要があるから安定しているのか。

フランチャイズ通信簿(fc-databank.com)のデータをもとに、住宅リフォーム・修理系FCの現実を掘り下げる。

「住宅リフォーム市場は安泰」——本当にそうか

まず市場環境から確認しよう。日本の住宅ストックは約6,000万戸とされ、築30年以上の住宅は全体の4割を超える。高齢化社会が進む中で、バリアフリー改修や水廻りのリニューアル需要は長期的に存在する。

この「市場の大きさ」はリフォームFC各社のパンフレットにも必ず登場する。ただし、市場があることと、FC加盟者が稼げることは別の話だ。

住宅リフォーム市場には既に大手業者、地元工務店、ホームセンター系のリフォーム部門、そしてDIY需要を吸収するYouTuberや情報コンテンツが混在している。「FCブランドの看板を持てば顧客が来る」という発想は、飲食の有名チェーン加盟と同じ落とし穴にはまる可能性がある。

競合は「他のリフォームFC」だけではない。 この視点が抜けると、開業してから「想定より集客が難しい」という事態に陥る。

DBデータで見る4社の費用モデル比較

DBに収録されている住宅修理・リフォーム系FCから、特徴的な4社を取り上げる。

【超低コスト型】あまどい屋

業界初の雨どい修理専門FCとうたっており、台風・豪雪後の保険申請を活用した成約モデルが特徴だ。1件あたり利益30〜50万円という数字は魅力的だが、「1ヶ月に何件取れるか」を検証することが重要だ。 台風シーズンには需要が集中し、それ以外の時期は閑散するという季節変動リスクがある。副業・無店舗での開業が可能とされており、本業を持ちながら試せる点は差別化要因だ。

【低コスト型】ふろいち(お風呂の再生専門店)

浴室・キッチン・トイレを「撤去不要の独自工法(貼る・塗る・磨く)で再生する」という専門特化モデル。施工実績4万件超と加盟店継続率83%という数字は、一定の事業継続性を示している。ロイヤリティが月額固定制である点は、売上が少ない月でも固定支出が発生することを意味する。売上がゼロの月でも32,400円は払い続ける必要がある。

【中コスト型】住まいサポートPRO(EBISUGROUPグループ)

「施工は外注するため1人で独立でき、店舗を構える必要がない」というモデルは、リフォームFCの中で異彩を放つ。実際の工事をせず、顧客への提案・業者選定をコーディネートする役割だ。1,800拠点という数字は大きいが、「拠点」の定義(個人事業主含む場合があり)と活動実態は確認が必要だ。

【外壁塗装特化型】アステックペイント(プロタイムズ)

塗料メーカーがFC展開するモデルで、「メーカー→問屋→販売店→塗装店」という流通を省いた点が特徴とされる。外壁塗装は単価が高く(1件50〜150万円程度)、成功した場合の収益性は高い。ただし、技術習得と営業活動の両立が求められる業態であり、前職での経験値が収益に直結しやすい。

「店舗不要・初期費用77万円」の裏側にある現実

「店舗が要らない」というのは、コストを抑えられる反面、「看板がない」ということでもある

リフォーム業は、お客さんから見ると「信頼性」が最大の購買基準になる。「あの会社に頼んだら工事が雑だった」「お金を払ったのに仕上がりが悪かった」という悪評が口コミで広がりやすい業態だ。実店舗があることで生まれる「地域に根ざしている」という安心感を、無店舗モデルでどう補うかが課題になる。

また、住宅修理系FCの多くは飛び込み営業・訪問営業を前提としているケースがある。 「損害保険申請を活用」というモデルも、実際には台風後に被害を受けた住宅を訪ね歩く活動が含まれることがある。これが得意な人にとっては問題ないが、「営業が苦手だから技術系のFCにした」という動機の人には想定外のギャップになる。

さらに、季節変動の問題がある。 外壁塗装は雨が少なく気温が安定した春秋に集中しやすい。雨どい修理は台風・豪雪シーズンに需要が高まる。水廻りリフォームは比較的通年需要があるが、引越し需要が集まる2〜3月に集中する傾向がある。年間を通じて安定した売上を立てるためには、複数の施工メニューを持つか、オフシーズンの集客戦略を事前に考えておく必要がある。

リフォームFCで「続けられる人」と「続けられない人」の差

加盟店継続率83%という数字を誇るふろいちのようなFCがある一方、1〜2年で廃業する加盟者も存在する。その差はどこにあるのか。

続けられる人の共通点:

続けられない人のパターン:

住宅修理系FCは「技術がなくてもできる」という訴求が多いが、実際には営業力+信頼構築力+施工品質管理能力の三つが揃って初めて回転し始める事業だ。

加盟前に確認すべき4つのこと

1. 月別の平均売上データを見せてもらう

季節変動の実態を把握するため、既存加盟者の月次売上グラフを要求する。「年収○○万円」という年間合計ではなく、月ごとの波形を確認する。

2. 既存加盟者(本部が紹介しない人)に話を聞く

本部が案内する成功事例ではなく、自分でSNS・地元コミュニティ等で加盟者を探して話を聞く。本部経由の紹介は選別されている可能性がある。

3. 「0円プラン」の条件を細部まで確認する

加盟金0円・初期費用0円のプランは、別の費用(機材レンタル料・月額費用・歩合ロイヤリティ)がかかるケースが多い。総コストを試算する。

4. 「施工外注」の場合、外注先との関係を確認する

外注業者のクオリティ管理責任がどこにあるか。クレームが発生した場合、FC本部はどこまで対応するか。施工トラブルは加盟者の信頼を一瞬で失わせる。

「安いから始める」より「勝てるから始める」

住宅リフォーム系FCの最大の魅力は、初期費用の低さだ。77万円から始められるなら、失敗しても傷が浅い——そう考えるのは自然な発想だ。

ただ、傷が浅くても時間は戻ってこない。1年間費やして「やっぱり合わなかった」となるコストは、金銭以上に大きい。

「自分が本当に戦える業態か」を初期費用の安さとは別の軸で判断してほしい。 地元に人脈があるか、住宅業界の感覚はあるか、訪問・営業に抵抗がないか。これらが揃っている人にとっては、低コスト参入できる住宅修理FCは確かに有利な選択肢になりうる。

逆に言えば、これらが揃っていない状態で「安いから試す」という動機は、低い初期費用の分だけ早く撤退する結果になりやすい。

スタートラインのコストより、ゴールへの道筋を先に描く——それが、リフォームFCに限らず、フランチャイズ加盟全般に共通する原則だ。

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