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フランチャイズデータバンク 編集部

「FC加盟後にこんなはずじゃなかった」——加盟者の声から見えた、本部への過剰な期待と現実のギャップ6選

「FC加盟後にこんなはずじゃなかった」——加盟者の声から見えた、本部への過剰な期待と現実のギャップ6選
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フランチャイズに加盟した直後、多くの人は「思っていたのと違う」という感覚を覚える。

悪い意味だけではない。「本部のサポートが思ったより手厚かった」「スタッフ採用がこんなに難しいとは想定外だった」「ロイヤルティの重さが数字じゃなく体感でわかった」——それぞれに、加盟前には見えなかったものがある。

フランチャイズデータバンクでは、加盟者の口コミや公開情報をもとに1,100社超のFCを分析しているが、加盟者の声に共通して現れるのが「期待と現実のギャップ」だ。加盟前に本部説明会に行き、既存オーナーに話を聞き、法定開示書面を読んだとしても、「実際に運営を始めてから初めてわかること」は確実に存在する。

今回は、加盟後に「こんなはずじゃなかった」と感じやすい6つのギャップを整理した。加盟を検討中の方には、これが「何を確認すべきか」のチェックリストになれば幸いだ。

ギャップ1:「本部がサポートしてくれる」→ SVは月1〜2回しか来ない

加盟説明会では「専任のスーパーバイザー(SV)が定期的にサポートします」という言葉が必ず出る。多くの加盟者はここに安心感を覚えて加盟を決める。

ところが実際は、SVが店舗を訪問するのは月1〜2回程度。それも「30分〜1時間の巡回」で、具体的なアドバイスよりも本部への報告が目的になっているケースが少なくない。

訪問間隔はFC本部によって大きく異なる。週1回のチェックインを義務づけているFCもあれば、「月1回の電話報告で十分」とするFCもある。加盟前に「SVは何名で何店舗を担当しているか」「1回の訪問時間はどれくらいか」を数字で確認しておくと、サポートの実態がつかみやすい。

業種によってもSVの関わり方は違う。コンビニや飲食系のFCでは、SVが売上データをもとに具体的な改善提案を持ってくることが多い。一方でサービス系・教育系では、「相談があればいつでも電話してください」というスタンスのFCもある。

「サポートが手厚い」という言葉を鵜呑みにせず、具体的な訪問頻度・対応時間・担当者の属性(元加盟者か、本社社員かなど)を確認することが重要だ。

ギャップ2:「集客は本部がやってくれる」→ 地域の集客は自分の仕事

大手ブランドのFCに加盟すれば、全国ネットの広告宣伝効果でお客が来てくれる——そう思いがちだが、現実はそれほど単純ではない。

FC本部が行う広告は「ブランド全体の認知向上」が目的であり、「あなたの店舗への集客」とは別物だ。テレビCMを打っても、顧客が来店するのは「近くにその店がある」と知っている人だけ。チラシ・地域SNS・Google Businessの口コミ管理といった、地域密着の集客活動はオーナー自身が動かなければ機能しない。

この点は「共同広告費(広告分担金)」の仕組みを見ると理解しやすい。加盟者は毎月売上の一定割合(多くは1〜5%)を共同広告費として本部に支払っている。しかしその費用がどのチャネルにどれだけ投入されているかは、必ずしも明示されない。

フランチャイズデータバンクのデータによると、共同広告費の使途を加盟者に開示しているFCは全体の3割程度にとどまる。「広告費を払っているのに自分の店に来客が増えない」と感じる加盟者が多いのはこのためだ。

加盟前に「地域ごとの広告支援はあるか」「開業初月の折込チラシや地域プロモーション費用は本部持ちか自己負担か」を確認しておくと、想定外を防げる。

ギャップ3:「ロイヤルティは固定の割合」→ 売上が落ちると体感的な重さが変わる

ロイヤルティが売上の10%であれば、月商100万円なら10万円、200万円なら20万円——数字ではわかっている。しかし実際に運営を始めると、売上が伸びているときと落ちているときで「ロイヤルティの重さ」の体感がまったく違うことに気づく。

売上が伸びているときは「10万円を払っても十分な利益が残る」と感じる。ところが売上が伸び悩み、人件費・光熱費・材料費などのコストが高止まりすると、ロイヤルティが「削れないコスト」として心理的に重くのしかかってくる。

さらに注意が必要なのは、ロイヤルティの計算基準だ。「売上の○%」なのか「粗利の○%」なのかによって、実際の負担額は大きく変わる。飲食系のFCでは、売上から原材料費を引いた粗利ベースで計算するケースも多いが、コンビニのように「売上(チャージ方式)」で取るFCもある。

加盟前に「月商○○円のとき、ロイヤルティは月いくらになるか」を複数のシナリオで試算し、人件費・賃料・光熱費を引いた後に自分の手取りがいくら残るかを確認することが不可欠だ。

ギャップ4:「本部の成功事例が参考になる」→ 自分の立地・タイミングとは別物

説明会では「月商300万円を達成している加盟者がいます」「平均年収○○万円」という数字が提示される。加盟者の成功体験談も登場する。これらが背中を押す大きな要因になるのは理解できるが、成功事例の裏にある「条件の差」を見落とすと期待値が大きくずれる

成功している加盟者には、多くの場合「その業種・業界に精通した元職歴がある」「人口密度の高い駅近に物件を確保できた」「開業時期が業種のピーク成長期だった」などの恵まれた条件が重なっていることが多い。

本部が提示する「平均年収」も、上位層が引き上げた数字であることが少なくない。フランチャイズデータバンクのデータでは、FC加盟者全体の約4割が「期待していた収入を下回っている」と回答しており、業種によってこの割合は大きく異なる

加盟説明会では「最も成功した加盟者の数字」ではなく、「中央値(下から数えて真ん中の値)」「撤退した加盟者の割合」「3年後の在籍率」を具体的に聞くことが有効だ。

ギャップ5:「嫌になったら辞めればいい」→ 撤退には違約金と手間がかかる

加盟前の段階では「もし合わなかったら辞めればいい」という感覚を持っている人が多い。ところが実際の契約書を見ると、途中解約には違約金・原状回復費用・残存リース費用などが発生し、「撤退したいと思ったときに簡単に動けない」ケースが多い

違約金の相場は業種・本部によって異なるが、残存契約期間に比例して算出されることが多く、「5年契約で2年目に辞めたい」場合は残り3年分の違約金が発生するケースもある。フランチャイズ関連の訴訟事例を見ると、違約金が数百万〜1,200万円規模になることも珍しくない。

さらに「競業避止義務」の問題がある。退店後の一定期間(1〜5年が多い)、同業種・同地域での開業を禁止する条項が盛り込まれているFCが多い。つまり、「FC加盟をやめて同じ業種を独立でやる」という選択肢が契約上封じられてしまう。

加盟前に「途中解約した場合の費用総額」と「競業避止の期間・範囲」を必ず確認すること。これは法定開示書面(FDD)に記載されているが、見落としやすい箇所でもある。

ギャップ6:「スタッフは本部の求人システムで集まる」→ 採用は自分で動かないと回らない

開業時、多くのFCでは「本部の求人支援サービス」や「チェーン全体の採用ブランド」を利用できる。しかし現実は、近隣に同業他社や競合チェーンがひしめく中で、自分の店舗への応募を勝ち取るのは思ったより難しい

採用は開業前から始まる。物件を決めてから開業まで1〜2ヶ月の間に研修を終えながら採用活動を進めるのは、初めての経験者にはかなりのプレッシャーだ。採用できなければ開業延期になることもある。

採用後も課題は続く。飲食・サービス系のFC業界ではパート・アルバイトの離職率が年間50〜70%に達するケースも多く、採用→教育→定着のサイクルを常に回し続けることがオーナーの重要な仕事になる。

一人で切り盛りできる無人型・小規模型FCを選ぶか、採用・マネジメントの覚悟を持ってスタッフ依存型FCに加盟するか——この判断が、加盟後の生活を大きく左右する。

加盟前にやっておくべきこと

6つのギャップに共通しているのは、「加盟前に確認できたはずのこと」が多いという点だ。

「こんなはずじゃなかった」を「知っていた上で選んだ」に変えるために、情報収集の密度は惜しまないことが、加盟後の後悔を減らす最大の対策だ。

フランチャイズデータバンク(fc-databank.com)では、1,100社超のFCデータをもとにした独自スコアと口コミを公開している。候補のFCの「撤退者口コミ」「本部サポートへの評価」も確認しながら、自分に合うFCを絞り込んでほしい。

フランチャイズデータバンクでは、1,122以上のFCブランドの加盟金・ロイヤリティ・評判を中立的にまとめています。加盟前の情報収集にぜひご活用ください。

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